冨士ダイス株式会社

ABOUT CEMENTED CARBIDE超硬合金とは

冨士ダイスグループが提供する、FUJILLOY製品の主要材料である「超硬合金」および、
その製造法の「粉末冶金法」についての基本的な概念を解説します。

CEMENTED CARBIDE

非常に硬くて耐熱性の高い、WC(炭化タングステン)、TiC(炭化チタン)、
TaC(炭化タンタル)等を靭性の大きいCo(コバルト)またはNi(ニッケル)で結合した合金を指します。
一般的にはWC-Coを主成分とし、これらは粉末冶金法で製造されます。

超硬合金の製造方法

超硬合金は、W(タングステン)の炭化物であるWC(炭化タングステン)を粉末にして、結合材としてCo(コバルト)またはNi(ニッケル)を用い、それらを1300~1500℃前後の高温で焼結することにより製造します。この製造技術を、『粉末冶金法』といいます。

  • <粉末冶金法の特徴>
  • ・金属粉末の成分を任意に組み合わせることが可能
    (種々の特性が得られる)
  • ・型による形成を行う場合、同一寸法の製品の量産が可能
  • ・加工屑の発生が少なく、原料の歩留まりが良い
    (ニアネットシェイプでの素材製作が可能)
  • ・高融点材料を融点より低い温度で固めることが可能
  • 原料粉末の調整混合・粉砕・造粒
  • プレス成形
  • 圧粉体加工
  • 真空焼炉1300〜1500℃
  • 焼結素材

超硬合金の製造過程の技術説明

超硬合金の一貫生産システムの技術説明です。

超硬合金の特性

超硬合金は鉄やステンレスよりも硬く、ダイヤモンド、サファイヤ、セラミックス等に次ぐ硬度を有しています。
また、W(タングステン:19.3)は比重が大きく、鉄や銅と比較すると約2倍、Au(金:19.3)とはほぼ同等です。

超硬合金を使用することによって、以下のようなメリットが考えられます。

  • ・工具の寸法精度が向上できます。
  • ・工具の耐摩耗性が向上し、 摩耗による被加工材への工具成分の混入量を減少できます。
  • ・工具寿命が長くなり、工具のメンテナンス回数が減少し、 お客様の稼働率を上げることができます。
  • ・工具寿命が延びることでエネルギー効率においても 貢献でき、環境面にもやさしい工具と言えます。

超硬合金の主な使用分野

超硬合金は、前述のように非常に硬い性質を有しています。したがって、耐摩耗性が求められる分野(切削・成型加工、金型等)で超硬工具として多く用いられています。一方で、鋼材やセラミックス材と比較してヤング率(圧縮強さ)と熱伝導率が高いことから、塑性加工用素材としても重宝されています。

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冨士ダイスグループの
製品ブランド「FUJILLOY」

「FUJILLOY」は、冨士ダイスグループが提供する製品(超硬合金、銅タン合金、セラミックス他)の商標です。 日本国内はもちろん、EU、米国等の先進国から、中国、インド、ASEAN等の新興国まで、世界主要国で既に商標登録しています。 私たちは「FUJILLOY」マークを冠した製品(超硬合金他)の品質において、自信をもってお客様にご提供します。